この映画は30分くらいまで観てやめてしまったので、レビューではありません。
とりあえず思ったことを記録しておこうと思います。
僕は監督がトム・フォードだということを意識しすぎたのかもしれない。
どうしても途中から、トム・フォードのコマーシャルにみえてきて、お金を適当に使いまくって、ただの趣味でこの映画を作ったんではないかと思い始めると、イライラしてきてしまった。
まず、主人公コリン・ファースのシャツとネクタイはモダン過ぎるんじゃないか、と思った。
おそらく撮影機材の影響か、編集の段階で、エフェクトをかけたか、その影響もあるかもしれない。映画全体の色使いも違う。
ただ、コリンファースの眼鏡は、おそらくフェリーニの8 1/2でのマルチェロ・マストロヤンニの眼鏡をイメージしていて、よくできていた。もしかするとTマークがないので、ヴィンテージかもしれない。
僕が思う映画の衣装というのは、その人物が本当にいつも着ている服にみえるかどうか、着させられてはいないか、ということをみているけれど、この映画に関しては、全員がピカピカの新品を着させられているというイメージを持った。
もちろん洋服としては、最高のレベルにある。でも、もっと汚れた服を着ている人物がいないと、雰囲気はでないし、1962年という設定も、いまいちリアリティが出ない。
ところどころスローにする演出も効いていない、カットの切り替えのタイミングも悪い、音楽の使い方も下手でトム・フォードに映画監督としての才能はない。
お金をかけていることが、音楽やセットをみてもわかるだけに、余計にイライラさせられる。
十分にスタッフや機材にお金だけかけて、基礎技術やアイデアが足りないのをみると、レディ・ガガを連想した。
全部を通して観ていないので、偉そうなことは言えない。
ただ、もしトム・ブラウンが映画を作れば、きっとこの作品以上のものを作れる。


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