映画の感想において「眠気」という言葉がでれば、ネガティブな印象を抱きやすいけれど、僕にとって映画による「眠気」は、その映画がいい映画であるというひとつの指標になっている。
その意味で8 1/2 は、2001年宇宙の旅に並ぶ「眠気」を僕に持たせてくれた。
映画のリズムをあえて変則的にするようなタイミングに、フェデリコ・フェリーニの盟友である、「ゴッドファーザーのテーマ」を書いたニーノ・ロータの音楽を乗せて、完璧に計算されたカメラワークの中で、
マルチェロ・マストロヤンニは、嫌味のないプレイボーイを演じている。
すべての場面がこの映画のハイライトであり、映画とはエンターテインメントであることを再確認させられた、映画史に永遠に残る傑作。
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