2013年9月2日月曜日

黄昏 On Golden Pond

大都市に住めば、私達は一日に何千、何万という人々とすれ違うことができる。彼らは他人であり、自分の人生には一切関係ないのである。
僕は今から友人と会うんだ、避けてくれ、邪魔をしないでくれ。こっちは待ち合わせに遅れそうで、急いでいるんだ。
何をもって、他人を知り合いへ、知り合いを友人へと変えうるのか。
定期的に目を合わせ、言葉を交える。それから、それから。
共通点なのだ。互いに探しているものは。
同じ学校へ行き、同じ課題を解く。同じ職場で働き、同じプロジェクトを手掛ける。同じ友人を持ち、同じ場所で生まれ、同じ場所で育ち、同じ場所で暮らしている。
相手と同じものを見つけるのは、意外に簡単である。
同じ言語を話し、同じ大陸を旅し、今この時を、人間として、この世界に存在している。

物語の最後に映し出される紅葉は、最終章を意味するが、すべてが散り、終息するにはまだ早いということを伝えている。なぜなら、拒否反応を終えてこそ、死の前の安息は得られるのだから。


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